インストール
デジタルヒューマン プラットフォーム2.0へのアップデートにより、デジタルヒューマンのレンダラー(開発コード:Renny)を任意の互換性のあるシステムにインストールできるようになりました。元々はデスクトップレンダラーと呼んでおりましたが、新たにMiniPrem(ミニプレム)と命名しました。画像処理が可能な互換性のあるグラフィックスカードを搭載した1台のデスクトップまたはラップトップ、ワークステーション、サーバーなどで使用できます。
このドキュメントは、MiniPremのインストール時に必要な作業内容と情報をお伝えすることを目的に作成・公開しています。
前提条件を満たす環境の準備はお客様の責任において実施いただきますようお願いいたします。デジタルヒューマン株式会社では前提条件を満たすための環境構築のサポート、ドライバー等の不具合に対する対応作業は提供しておらず、前提条件を満たしていない場合はインストール作業を中止いたします。
インストール作業はお客様にご準備頂いたリモート接続を通じて実施させていただきます。機材のお預かりやオンサイトでの作業は承っておりません。また、インストールが完了出来なかった場合は、再度別日程でインストール作業を行う場合があります。
同一ホストにWebサーバーやLLMなど、その他アプリケーションをインストールする場合は、自己責任で行ってください。弊社では、これらに関する一切の情報やサポートを提供いたしません。MiniPremを再インストールする必要が生じた場合には、所定の作業工賃が発生いたします。
前提条件
ハードウェア
下記条件よりもハードウェアスペックが低い場合でもインストールは可能ですが、コマ落ち、フリーズ、再接続などの動作不具合が発生する、あるいは期待する品質で使用できない可能性が高くなります。
OS | Rootアクセスが可能なUbuntu 24.04システム(Ubuntu 22.04、WSLにはインストールできません。) |
CPU | • ハイエンドIntel第14世代 / AMD Zen 5またはそれ以降
• コア数: 8 以上 |
RAM | 32GB 以上 |
NVMe SSD | • 容量: 256GB 以上
• スピード: PCIe 4.0 以上 |
NVIDIA RTX GPU | • NVIDIA GeForce RTX 4080 以上 / Ada 6000 以上
• GPUメモリ: 16GB 以上
• ドライババージョン: 535.183.01(またはそれ以降の互換バージョン)
• CUDAバージョン: 12.2(またはそれ以降の互換バージョン)
• NVIDIA-smi /nvcc -V コマンドで上記が確認できること |
その他環境
インターネット接続 | • パケットロス、揺らぎの無いインターネット接続
• Dockerイメージのダウンロード(約80GB程度)、ストリーミング配信、ライセンス認証・音声認識・音声合成・LLMとの接続で使用します。 |
ブラウザ | Google Chrome(バージョン124 以上) |
リモートアクセス手段・経路 | TeamViewer や AnyDesk などリモートアクセスにてインストール対象にリモート接続し、ターミナルでインストール作業を実行できる環境。接続に必要なアカウント等をお客様にてご提供ください。
※ SSHサーバーを準備していただき、ngrok等を使用してリモートアクセスすることも可能です。 |
デジタルヒューマンを表示する端末
表示端末は、MiniPremがインストールされた端末と同じである必要はありません。
デジタルヒューマンを快適に利用するための端末要件 をご覧下さい。
ステップ 1: ダウンロードとインストール
MiniPremインストール作業担当者ならびに、インストーラーは以下の処理を行います:
- マシンが最低限のハードウェア仕様を満たしているか確認
- NVIDIAグラフィックドライバがインストールされ、正常に動作しているか確認
- Google Chromeがインストールされ、バージョンが十分であることを確認
- インストーラー自身の実行やMiniPremの運用に必要なソフトウェアパッケージをインストール
- これには、DockerとNVIDIAコンテナツールキットのインストールが含まれており、GPU対応コンテナを実行できるようにします。また、これらをインストール後にチェックし、正常に動作していることを確認
- レンダラーおよびaudio2face用の必要なDockerイメージをプル
- ユーザーによって指定された設定(以下に記述)を取り込み、必要な設定ファイルを作成
- ライセンスを管理するデジタルヒューマン プラットフォームとの接続など
インストーラーを実行する手順:
- MiniPremインストーラーパッケージをダウンロード:
wget hosted-experience.jp/miniprem/miniprem_v1.00
- 解凍してディレクトリに移動:
unzip miniprem_v1.00.zip
cd MiniPrem
- インストールスクリプトを実行(多くのパッケージをインストールし、大きなDockerイメージを取得する必要があるため、時間がかかります):
./install_miniprem.sh
ステップ 2: 設定詳細
インストール中に以下の情報を入力あるいは選択する必要がありますので必要に応じて準備してください:
- シグナリングサーバー
- APIキーとテナントID
- TenantIDを設定します
- APIキーを設定します
- Azureの設定
- Azureのリージョンを設定
- AzureのAPIキーを設定
- Eleven Labsの設定
- Eleven LabsのAPIキーを設定
- Rennyイメージ設定(デジタルヒューマン株式会社にて準備します)
Use: digitalhumansjp/renny:0.100-00000
ステップ 3: コンテナの起動
インストールプロセスが正常に完了したら、MiniPremサービスをminiprem.shスクリプトを使って開始できます:
./miniprem.sh start
同様に、サービスを停止するには次のコマンドを使用します:
./miniprem.sh stop
ステップ 4: 検証
コンテナのステータスを確認:
docker ps
- レンダラーの動作を確認
- 実行中のセッション内で、デジタルヒューマンに対して発話指示を送信しテストします。これにより、レンダリングと音声合成、アニメーション、会話AI(デジタルヒューマンプラットフォーム上のオーケストレーションサービス)との接続が完全に動作していることが確認できます。
最終更新日 April 10, 2025